読了(翼を下さい上巻)原田マハ
★翼を下さい 上巻
マハさんに珍しく、芸術系ではなく、飛行機と戦争(アメリカと日本)にまつわる物語
第2次世界大戦前、アメリカ、女性パイロットのエイミーが登場
実在したアメリア・イアハートがモデル
一方で、日本からも世界一周飛行にチャレンジするところで、上巻終了です
( アメリカ編 )
天才ビジネスマンであり、プロモーターのジョナサンの協力もあり、エイミーは、 女性初大西洋横断成功
他にも飛行機録を作り、ルーズベルト大統領にも面会交流
「空飛ぶ伝説」になったエイミーは、長引く不況に辟易する人たちのヒロインだ
1930年後半、世界は難しく、男性パイロットなら、各国に協力を求めても疑われ、領空侵犯して飛ぶのは、許されないだろう
当時、ホワイトハウスは、入手している日本軍備情報が少ないため、エイミーには知らされずに
逆ルートで世界一周、マーシャル諸島(日本)をスパイする計画に参加することに
参考→ 新たに見つかったマーシャル諸島での写真を、基にNBCのドキュメンタリー番組が出した結論は
アメリアが、旧日本軍に連れ去られた後、勾留され、最終的に捕虜として死亡したというもの
第1次世界大戦の結果、ドイツから日本に統治が移ったマーシャル諸島は、1941年に真珠湾攻撃が起きる前の時期、日本にとって重要な軍事的拠点となっていた
エイミーが、万一日本軍艦に撃ち落とされたら、アメリカの開戦の口実になるとも、、、
途中、その計画を知らされたエイミーは、そうしてはならないと、ホワイトハウス軍関係者と中止の交渉するも叶わず、燃料切れで行方不明に
( 日本編 )
朝丘新聞社の社用機・神風号が東京ロンドンの飛行に成功
神風号は、陸軍から貸与された軍用機
陸軍は、民間企業の衣を着て、陸軍の飛行機の性能を世界に知らしめようと図った
他方、暁星新聞社は、陸軍の飛行機でなく、ライバルの海軍の飛行機で世界一周を計画
元三菱重工の操縦士、満州航空の中尾をパイロットに迎える
あくまでも民間企業の位置付で
日本の機体、九六陸攻と、民間機長でだ
それは戦争でなく、新聞社の使命として、世界の広さ怖さ素晴らしさを伝えるためだ
陸軍は、神風号成功で気をよくしていた
暁星新聞社に陸軍機貸与を申し出るが、断わられてしまう
陸軍は、海軍と組んだのが気に入らないのか
満州航空は民間企業だが、関東軍(陸軍)の影響下にあり、横槍が、、、
●エイミーと、第一次世界大戦平和主義を貫いたアインシュタインとの心地よい会話に、マハらしい前向きなところが、ありました
兵役につかなければならない者の2%が、参戦を拒否すれば、戦争は成立しない などなど
●他にも、北太平洋横断したリンドバーグが登場し、根室通信局が丁寧で紳士的だったと
気象と位置を知らせてくれる前に「日本にようこそ、リンドバーグ大佐殿」と歓迎と敬意を表してくれた (感動)
下巻も楽しみです〜
お読み頂きありがとうございます
素敵な一日をお過ごし下さい(^^)
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