読了(選ぶ力)五木寛之
★選ぶ力
情報の渦の中で専門家の全く正反対の意見に直面、世の中には正解のないことがあふれている
我々は、小さなことから大きなことまで、選択の日々
不安や悔いなく日々を過ごすために東洋思想をヒントしたエッセイ
🍀石飛幸三医師
患者の多くが高齢者になり、主たる治療は動脈硬化との戦い
しかし、動脈硬化は老化の一形態、これを治すってどうだろうかと
🍀中村仁一医師
自然の死は苦しくない
ご家族が一番心配するが、経験上、自然死で苦痛を訴える患者はほとんどいなかった
人間には安らかに死ぬ仕組みが本来備わっていると言われている
最初、がんの完全放置をやった時は、おっかなびっくりだった
がんは痛むものだが
完全放置すれば、痛まないことを患者さんが教えてくれた
当然医療側からの反論もあるが、人間の自然な死には、目に見えない大きな意思が働いている気がしてならない
🍀長寿者の約80%が寝たきりの状態
🍀養生の考え
高齢者の最大の不安は健康で、普通身体のどこかに問題を抱えている
あらゆることは時間と共に劣化し、イレギュラーになる
それを素直に受け入れ、四百四病と言う通り、人間は病気の種の塊ようなもの
それをだましだまし取り繕って生きている
この取り繕いを「養生」という
🍀メディアによる健康法という言葉より、「生命を養う」という言葉が「老い」を生きる人々にはふさわしい
養生は、加齢による衰えを取り繕うだけで、根本治療は含まれていない
身体をじっくりみて、身体に変化に向き合う
これを「身体語」で会話という
身体と向き合うことは、私の趣味・道楽のひとつ
実際に反応があり、思う節が当たると楽しく?、そう思って養生していくと、対処できるようになる
🍀蓮如の言葉
いつも同じ話だと思って聞いているかもしれないが、今日と昨日の自分とお坊さんは、違う
常に揺れ動いてスイングしている
説教もまた一期一会
🍀高齢者の選ぶ力
意識の有り無しに関わらず
単に捨てて選び抜くというより
違うものを横に避けるように丁寧に外す
という考え方
🍀すすめられれば、いろいろためして、自分の身体に合うものをみつけることを楽しんでやってきた
60代で良かったものが、80代では臓器も体力も違うから、柔軟に対処する
🍀孤独死も自ら選択した最後の日だ
永井荷風は一人暮らし、前日にはかつ丼を食べていた
空海は死期を悟り、長い時間かけて五穀をたち、水を制限して入定した = 老いの楽園?
🍀私は若い頃、自分は運が悪い人間と天をしばしばあおいでいたが、不思議に不幸な人間とは思わなかった
🍀思い通りの対処法はない
自分を頼りに選ぶ覚悟が必要
🍀人間は生まれながら病人である、と私は考えてきた
必ず発症する「老と死」を約束されて誕生する
仏教的に「四百四病は自らのうちにあり」とする
🍀従って、病気も「完治」ではなく「治めた=おさめた」ではないか
どんな優れた治療でも、人体にダメージをあたえないことはありえない
病気はおさめるしかないのである
「完治」「治った」は近代科学に共通な発想
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お読み頂きありがとうございます😊
素敵な一日をお過ごし下さい(^^)
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