goodday20221010のブログ

読書日記、たまに暮しを綴ります

読了(残されたつぶやき)山本文緒

★残されたつぶやき


作者は、会社員を経て作家に 

2001年「プラナリア」で直木賞受賞


2003年にうつ病で入院、2006年に寛解・復帰



2020年9月には7年ぶりの長篇小説「自転しながら公転する」刊行 



2020年12月、NHK朝イチに生出演で、作者の人柄に触れ、「自転公転」を読んだ記憶があります



21年春頃より、体調を崩し、自宅療養していましたが、10月13日膵臓がん(58歳)で亡くなりました 



本作は、2008年から2021年までの、SNSや、日記を中心にまとめたエッセイです 



小説に関する以外、再婚、家族、飼い猫、友人、自炊、買い物などなど沢山ありましたが、、、



苦しくても、やはり、小説が生きがい、急逝とはいえ、最後まで、「書く」を続けたことがわかりました



(一部残ったところ)

●私が病気だと自覚したのは、原稿が書けなくなったとき


それまでは、追い詰められれば書けると信じてきたので、ショックだった 


この日記の中にいるうつ病の私も、私なので、病気を通して、私がどう変化したかが、克明に書いてある



●病気の原因は、仕事や人間関係のストレスだと思っていたが、根底には「外からの攻撃のせいだ」という被害者意識があった



●寛解のころは「悪い体が悪い心を生んだのだ」と日記にしるしてあります 


不摂生を重ねてきたから、自律神経が、、、私にも悪いところがあったと遅ればせながら認めるようになった 



●寛解後の私のスタートは、傲慢な私とはさよならし、小説が書けなくても、ほかのことで生きていくのも悪くないなとさえ思うようになったと 



●私は子供の頃、少しだけ登校拒否になり、母はあっさり許してくれた


昼間、家でぶらぶらしているのも嬉しかったし、両親の留守に両親の本棚に「小公女」を見つけた 



今思い出して読んでも、物語の王道を踏んでいるなあと



雰囲気は、今の「ハリー・ポッター」「ライラの冒険」を連想させ、イギリスの寄宿学校ものは、「小公女」に影響を受けているなあ




●断食道場に行った 余計なことを考えない場所だし、休める場所だ 疲れたら又行こう



●小説家がどんなものか、高橋亮子さんの描いた漫画「道子」という作で知った


私は、「道子」にあこがれたが、ある意味なれなかった   


今シンパシーを感じるのは、道子を「なんか いやだわ」という脇役の女の子だった



●引越9回、不動産購入4回、入院6回、今はだいぶ不動産衝動は落ち着いた



●ストレスが体にダメージを与え始めると、呼吸、歯茎、首に出ますから、気をつけてます



●集中力が続かず、マルチタスクも、ただのやりっぱなし


「アホほど気が散る」と、スマホに入力し、眺めたり、声に出したり、、、



なんか可笑しくなってお気に入りフレーズになった



●書く仕事をしていて、心から嬉しい楽しいと思うのは

プロットを思いついたとき

本になり世の中に出たとき


小説を書くのが楽しいという作家さんは、尊重してしまう〜




お読み頂きありがとうございます

素敵な一日をお過ごし下さい😀