goodday20221010のブログ

読書日記、たまに暮しを綴ります

読了(優しい音楽)瀬尾まいこ

★優しい音楽


著者は、「そしてバトンは渡された!」が有名です



冒頭三行が魅力的と言われ、書き出しの上手い作家さんの一人とのこと



さて、物語は

いろんな人間関係が転がっていて、誰かと繋がる機会がたびたびあります



さまざまな価値観を持つ登場人物


複雑ですが、何故か、難なく自然に読めしまいます


それは、柔らかい会話が、生き生きとしているからだと感じました



特徴としては


自分の味方になってほしい

弱いところを慰めてほしい

ギャップに弱い

生活の全てを明かさない

驚きの事実が明らかに

秘密の部分が読者を虜に


でしょうか



●優しい音楽


男女関係の不思議な恋愛進行形


混雑した駅で、タケルに近づく千波 それが二人の出会いとなり恋人同士に 


ある日、渋る千波の両親に会いに 


タケルは千波の亡き兄に似ていたことが、その理由だった



父親がギター、千波がピアノ、母親が歌、タケルは中古のフルートで、皆んなで演奏



千波は「タケル君は、兄と全然違う フルートだって吹ける」と



●タイムラグ

27歳深雪が、8歳佐菜(不倫相手の子)と一日を過ごす話


ヘラヘラしているけど、気の利く男、いい加減な不倫相手が不思議に、良い人に見えてきます(笑)



人間関係の不思議さ、倫理感の多様性? ちょっと?ながらも読んでしまいます



最後は佐菜が、深雪に別れを告げる時、時計をおくらせちゃえば、もっと一緒にいられると



●がらくた効果

同棲中のはな子・章太郎


ある日、はな子は、初老のホームレスの男性(佐々木)を連れてきます 佐々木は元教師



年末年始、奇妙な同居生活を送る三人 はな子は、好奇心旺盛、部屋にはがらくた?が一杯 



日中、章太郎と佐々木は、いろいろ話し込みます



マンネリの同棲生活に、はな子は、章太郎に「佐々木効果」を感じると



箱根マラソンのたすきの繰り上げスタートを見て


前の人が到達しなくてもスタートのチャンスがあるし


自分のたすきじゃなくてもスタートしなくてはいけないと


無念な思いをしても、全てなくしても、先に向かわなくてはいけない と


章太郎は、「公園で生活するより佐々木さんが走るレースは違うような気がする 



佐々木さんに似合うことをしてくださいと」 言います



後日、佐々木の出走を見届け、章太郎は、はな子のがらくたに、二人で少しずつ意味をつけていけたらいいなと思います



お読み頂きありがとうございます

素敵な一日をお過ごし下さい(^^)