読了(妻の終活)坂井希久子
★妻の終活 坂井希久子
「居酒屋ぜんや」など幅広いジャンルの著者 令和元年の作品
就活 ポイ活 終活 推し活などいろいろあるが、終活は2009年「週刊朝日」で使われた
物語は、余命一年 四十二年連れ添った妻杏子が末期がんを宣告された
七十歳を前になお嘱託として会社に人生を捧げる一ノ瀬廉太郎は、愕然とする
妻の終活というより、廉太郎が残られた後も最低限の家事ができ、孤独死しないよう不仲だった娘との仲を取り持ち、新たな縁を作るなど、、
妻杏子が廉太郎に終活を促している
炊事や洗濯など自分の身の回りのことは何もできないのに、子供じみた意地を張るばかりの夫
そんな父に、娘は母をもう解放してと責め立てる
妻杏子と二女、埼玉春日部市に一軒家を建てた 三人の息子の母になった長女美智子
美智子の夫は、家事育児に協力的
IT企業で働く未婚の恵子はパートナーの女性と大阪で暮している
非正規社員の増加で、かつての地縁血縁のように職縁は機能しない
今は、年齢性別を超えて同じ趣味の人たちがゆるやかに繋がる趣味縁だ
職縁から趣味縁に移行して、老後の孤立を防ぐので、職縁を重視したり、職縁に居心地の悪さを感じたりしている男性には、参考になる
仕事優先の親世代の子供たちは、父親との距離感がわからず戸惑う
廉太郎は、家族とすごすうちに杏子が、自分のわがままを受け止めながら、家事育児をし、
男らしくないと思っていた美智子の息子たちが、優しい少年に成長
恵子が終身雇用にとらわれす個人の力で社会を渡る覚悟をしていることを理解する
終活は、人生を総括したうえ、今後を今を幸福に生きるために必要だと
廉太郎には、人は変わり成長できることを教えてくれるとともに、見習ってはいけない点も多い
廉太郎の友人、離婚経験者の釣り仲間のガンさんと、将棋仲間の斎藤さんがいて、二人との会話も深いなあと感じました
お読み頂きありがとうございます
素敵な一日をお過ごし下さい(^^)
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