goodday20221010のブログ

読書日記、たまに暮しを綴ります

読了(冴子の母娘草)氷室冴子

★冴子の母娘草


作者は、2018年に亡くなっていますが、最近でも復刊が出るほど人気です



母と娘、娘が女流作家という母の場合の物語 一すじ縄でいかない猛母、サバサバしてくすっと笑える文章でした



しかし、猛母と反対のしおらしい母も、粘着力強いですよね~



どちらの母も、娘にとっては人生でまずぶち当たる敵なのでしょうか



でも本書は、面白く存在感のある母に描かれていました



母親にとって重要なのは、反論の内容ではなく、反論するという行為そのものなのだ と



猛母が、堅持する人生観は、女は結婚すべし→結婚できるできない→ 母はテレビ出演で結婚占いに走る



高齢女性は、わきまえている人もいれば、公的私的認識にボーダレスの人も多いのでは



公的なところに私的(家庭内発想)を持ちこんでしまう 



公的生活を営む娘には、致命的だ



娘は母についに絶縁状を送る →対する母の手紙、縫い上げた着物を送ってくるところも可愛いです



母娘、理解しあえるものではないけど、いつのまにか元通りに一緒に旅行に行ったりします



●残ったところ

わが母は、のりやすいヒロイン志向の性格で、歌謡曲演歌テレビの人生相談、そういう情報ソースで得た人生訓などを、雰囲気次第で口にするところがある



私が、不思議に思うことのひとつに、なぜ女性は同性に向かって一緒に幸福になろうと誘うことなく、一緒に悲しんでほしいと誘うのが多いかと



世間的常識と、母の価値観を、一歩二歩へりくだり「負けるが勝ち 損して得取れ」作戦にして、あたかも強行的なアメリカに対する日本政府のように、のらりくらり、カワスようにした



父がせめて退職した夜にでも「あなたにも苦労かけた」ぐらいのひと芝居をしてくれれば母も落ち着いたと思う



なるほど~ 母は、父に対する不満もあったと、理解する場面もありました〜



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