読了(花宴)あさのあつこ
★花宴ハナウタゲ
藤の花と燕のきれいな表紙
花宴は、季節の花、特に桜の花を鑑賞しながら催す酒宴のことらしいです
源氏物語、光源氏と朧月夜との恋愛にも出てきます
燕つばめは、夏鳥といわれています
作者は、児童書、現代小説、時代小説と幅広いです
以前、BSブックレビューで故児玉清さんは、作者の「弥勒の月」をおすすめされてました
さて、物語は、藤沢周平の蝉しぐれの女性版の印象が
🍀江戸の西、嵯浪藩で代々勘定奉行を務める西野家 一人娘で小太刀の名手である紀江が主人公
父の弟子の青年(十之介)にほのかな想いを寄せますが、彼が兄の仇討のため、破談になります
その後、父が決めた、別の弟子と夫婦になっても、どこかで十之介を断ち切れない紀江
紀江の気持ちが、季節の描写(花や燕)と共に細やかに描かれています
ようやく夫婦に穏やかな日々がおとずれるも、夫となった人との娘も病で失い、母親なきあと支えになってくれた父親も亡くなり、、
夫・勝之進は父が決めただけに
前半は、武芸より柔和な性格
後半は、知性と品性が描かれてます
🍀後半からは、予想外な展開 父が病死でなく毒殺されたことの裏に、権力闘争が判明
勝之進は苦労の末、証拠を、手練れに襲われながらも、紀江に渡します
全てを知った紀江は悪事を企てた一味(十之介の親族)と対峙 十之介と小太刀で闘います
紀江は、十之介との業から解き放たれ、勝之進のもとに
奉公人・おついの見守り方も粋だし、紀江の母の言葉「女子の剣は、敵を作り、倒すものでない 己を守り、難を払うもの」も深い
紀江の覚悟が、かっこよく、最後は、切ないけど、後味は悪くないです
彼岸で、紀江と勝之進は、燕を見ながら、花宴をしているかも〜
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