goodday20221010のブログ

読書日記、たまに暮しを綴ります

読了(花宴)あさのあつこ

★花宴ハナウタゲ


藤の花と燕のきれいな表紙


花宴は、季節の花、特に桜の花を鑑賞しながら催す酒宴のことらしいです



源氏物語、光源氏と朧月夜との恋愛にも出てきます



燕つばめは、夏鳥といわれています



作者は、児童書、現代小説、時代小説と幅広いです 



以前、BSブックレビューで故児玉清さんは、作者の「弥勒の月」をおすすめされてました



さて、物語は、藤沢周平の蝉しぐれの女性版の印象が



🍀江戸の西、嵯浪藩で代々勘定奉行を務める西野家 一人娘で小太刀の名手である紀江が主人公



父の弟子の青年(十之介)にほのかな想いを寄せますが、彼が兄の仇討のため、破談になります



その後、父が決めた、別の弟子と夫婦になっても、どこかで十之介を断ち切れない紀江 



紀江の気持ちが、季節の描写(花や燕)と共に細やかに描かれています



ようやく夫婦に穏やかな日々がおとずれるも、夫となった人との娘も病で失い、母親なきあと支えになってくれた父親も亡くなり、、



夫・勝之進は父が決めただけに

前半は、武芸より柔和な性格

後半は、知性と品性が描かれてます



🍀後半からは、予想外な展開 父が病死でなく毒殺されたことの裏に、権力闘争が判明 



勝之進は苦労の末、証拠を、手練れに襲われながらも、紀江に渡します 



全てを知った紀江は悪事を企てた一味(十之介の親族)と対峙 十之介と小太刀で闘います



紀江は、十之介との業から解き放たれ、勝之進のもとに



奉公人・おついの見守り方も粋だし、紀江の母の言葉「女子の剣は、敵を作り、倒すものでない 己を守り、難を払うもの」も深い



紀江の覚悟が、かっこよく、最後は、切ないけど、後味は悪くないです



彼岸で、紀江と勝之進は、燕を見ながら、花宴をしているかも〜



🍎 🍊 🍌 🍇 🍉 🍑 🍓


お読み頂きありがとうございます😊

素敵な一日をお過ごし下さい(^^)