読了(紅霞後宮物語)雪村花菜
★紅霞後宮物語
シリーズ14巻もの
千年も名を残す皇后・小玉の一年目の物語
女性ながら、最強の軍人として名を馳せていた小玉
30歳を過ぎても独身だった彼女は、皇后に選ばれ、女の嫉妬と欲望渦巻く後宮「紅霞宮」に入り国を守る
小玉は、後宮の嫌がらせはものともせず、元軍人だけあって荒事も強く、ヒーロー的存在
反面、子育てで垣間見せる優しさ、相手の気持ちに添おうとするところも
皇帝(元軍人・小玉の上司・傍系の出の文明)は、厳しさや強さは見られるが、独自の皇帝感があります
元部下(軍人から勝手に去勢した宦官)や、侍女(庶民・歌舞伎から女官に)が個性的で、会話が面白かった
戦友が家族になっていくような感じ
皇后・小玉は、平民でも卑賤といわれる階級の出
後宮には、皇后とは別に、四夫人、九嬪、二十七世婦、八十一御妻の階級
4+9+27+81=131人の妃がいる
この国では、皇后が、軍を率いることができる
寵愛を受けた皇后に軍を率いることは、さほど難しくないから
皇后は、土木工事の指揮にも実力があり、戦時の地形を生かした陣地や工事に力を発揮していた
当時の最上の重い刑罰は、生きたまま肉を削ぎ落とす凌遅刑(りょうちけい)だ 怖い〜
変化でなく足すという考え=その人が増えていると 小玉は、軍人に皇后を足すと
表の朝廷が皇帝ならば、形骸化していても裏の朝廷は皇后
戦争の際、出兵する軍隊は、混成部隊、一つの部隊の軍を丸ごと動員する
普段のその軍が司っている職分が、果たせなくなるからだ
混成部隊の指揮官・皇后は、その運用能力が試される
物語は
🍀幼い皇太子(次男)の母・貴妃の実家が、皇帝に謀反
鎮圧の責任者は皇后・小玉だ
最後は、貴妃が、皇太子(次男)を縊り殺し(ヒモで締める)、小玉と対峙
貴妃は、小玉が、彼女の乳母子を殺し、彼女の初恋の人を殺し、彼女の子の心を奪おうとしたと
小玉本人はそのつもりなく、ただの偶然だが、事実だった
最後は、小玉の剣で貴妃は死を望む
小玉のように自分の手で人生を生きていけない名家の生まれの貴妃に、自由の道はなかったと
物語の彼女は、颯爽として、見る者に爽快感を与えるだろう
その中には、苦しいこと、汚いことは隠れているが
醜さを反転したから美しいのでなく、美しさだけ取り出されるからだと
そして、醜さは、この時代に取り残される
なるほど〜
🍎 🍊 🍌 🍇 🍉 🍑 🍓
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