読了(図書館の神様)瀬尾まいこ
★図書館の神様
一見希薄に見えても、根の部分が繋がって、ベタベタしないが、情を知っている清さん
彼女の傷ついた心が、徐々に回復していく再生の物語です 読後感は良かった〜
18歳までの私(清)は、名前通り、清く正しい人間だった
その代わり、いつも私は、体調に不安を抱き、持て余していた 健全な魂は、不健康な身体にこそ宿るのだ と
頭痛に苦しみながら、私はひたすら神様に祈った「神様、二度と悪いことはしませんからお許しください」と
やがて、高校の国語講師となった清さん
顧問となった文芸部のたった一人の部員の垣内君が、魅力的
彼いわく
「文学なんてみんな好き勝手にやればいい
でも、面白くなろう、楽しくしようと思ってるんだけど、そう思えば思うほど、僕はだんだんつまらない人になってしまう 難しいですね」
清さんと垣内君の会話、文芸部を楽しんでます
でも、お互い腹の内を、明かし合ったりしません
清さんは、山本さん(高校バレーキャプテンの時、バレー部員が自殺)や不倫相手のことを語らない
垣内君も、中学のサッカーキャプテンで、部員の一人を入院させたことを清さんに言いません
川端康成や山本周五郎や夏目漱石の作品が出てきますが、漱石の「こころ」はハードです
弟の拓実君も、魅力的
「きっぱりさっぱりするのは楽じゃん 正しいと思えるし、問題を起こさない
だけど姉ちゃんの正しいが、世の中の正しさと一致するわけでないからね」
他に短編「雲行き」ありました ↓
中学生の早季子は、「私は、まだ中学生だけど、時と場合と人によって、態度が変わる
二重人格とかでなくて、自然なこと」
頭痛を一人で抱えることが、強さと思っているし、人に悟られずにいる自分を気に入っていた と
主人公、頭痛持ちですが、清さんも頭痛持ちでしたね
お読み頂きありがとうございます
素敵な一日をお過ごし下さい(^^)
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