読了(信仰)村田沙耶香
★信仰
芥川賞を受賞「コンビニ人間」が世界38の国と地域で翻訳されています
「信仰」 永岡は、一見すると、しっかりした普通の女性に感じていたのですが
途中から、彼女の深さや闇が、、
また、小柄色白、大人しくて真面目で、担任からも信頼されていた斉川さんが、カルト商法のリーダーに、、
その展開に驚きながらも、何故そうなったか「なるほど~」
読み応えありでした
他に、未来の日本に存在する、野人や、「均一」という概念やイマジナリー宇宙人など
題材や発想に世界で読まれる本なんだ〜と実感しました
★信仰
「なあ、俺と、新しくカルト始めない?」と石毛という同級生から勧誘される
永岡の好きな言葉「原価いくら?」現実こそが正しいのだと、強く信じている
カルト商法を始めようと誘われた彼女は、「現実」とそれ以外の違いに悩む
著者いわく
たとえば、なにかにとてつもなくハマってる友達に対して
「今染まっちゃってるだけでしょ」という扱いをしたとき
その人にとって、大事にしていることを軽視して、自分の考える現実に勧誘している感覚が、あるという
それは暴力性があり、そういう違和感や恐ろしさを覚えて、その正体を書きたいと作品にしたと
★生存
65歳の時点で、生きている可能性を数値化した、「生存率」
それが何よりも重要視されるようになった未来の日本
生存率「C」の私は、とうとう「野人」になることを決めた
★書かなかった小説
「だいたいルンバと同じくらいの便利さ」に後押しされて、クローンを4体買うことに
自分を夏子Aとし、クローンたちを夏子B、C、D、Eと呼ぶことに
そして5人の夏子たちの生活が始まいます 少し怖い話
★最後の展覧会
とある概念を持つ星を探して、1億年近く旅を続けてきたK
彼が最後に辿り着いた星に残っていたのは、1体のロボットだけだった
Kはロボットと「テンランカイ」を開くことにする
ドイツから「松方幸次郎とカール・エルンスト・オストハウスの架空の出会い」をテーマを依頼され、書いた作品
★カルチャーショック
イギリスから「旅」をテーマに依頼された作品
「均一」に住んでいる僕は、パパと「カルチャーショックの街」に
出かけた
★土脉潤起どみゃくうるおいおこる
姉が「野生に返る」と言って家を出た 姉は、「ぼう」と言葉しか発せなくなった
数年したら、言葉を忘れるかも
自分は女性三人暮し
一人は仕事
一人は家事パート
私は、人口受精で三人で子供を持とうと
★彼らの惑星へ帰っていくこと
幼稚園の先生は、繊細泣き虫大人しすぎる私を心配
「異物になっていけない」
私は周りの子供を真似し、普通の子供であるように振る舞った
誰より平凡な地球人になりたかった
宇宙人であるのがばれないようにだ
イマジナリー宇宙人達とのふれあいは、私の人生に影響を与えた
★気持ちよさという罪
個性は、大人達にとって気持ちいい想像がつくちょうどいいもの
素敵な特徴をみせて厄介なものだ
「平凡さ」を演じれば楽
多様性には、気持ちのいい多様性と気持ちの悪い多様性がある
「クレイジーさやか」と友人に言われるのは、愛されて嬉しいが
テレビやネットで、そう呼ばれると「受容」に見せかけたラベリングであり、排除されていると
多様性と勘違いを書いた作品
わかるようでもあり?でした
お読み頂きありがとうございます
素敵な一日をお過ごし下さい(^^)
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