読了(百花)川村元気
★百花 川村元気 2019年
音楽ディレクター38歳葛西泉(息子)と百合子(母)の複雑な物語
いろいろな「記憶」を切り口を変えて、美しく書かれていました
現実的ではないものの著書の願望が感じられました
百合子の記憶が失われること
泉が母との思い出を忘れていた
こと
泉が大人になり、母の変化を
悩みながらも受け入れること
息子の妻香織が、泉を受け入
れているところ
百合子は、シングルマザーとして泉を産んでいながら、泉が中学生の一時期に、女を優先して息子を捨てた過去を持つ
やがて泉は、香織と社内結婚し子供を授かるが、ある日、母がアルツハイマー病と診断される
泉は、通いで母の介護した後、百合子を海の見える介護施設「なぎさホーム」に
その後、母の荷物の整理で見つけた出奔当時の生々しい日記を見つけた 泉の名前は一切ない
ピアニストだった母はピアノ教室をしながら泉を育て、施設でも最後までピアノ演奏会で弾く
泉は、母の死後、本当に守りたい大切なものはそう簡単に手放せるものではないと気づく
生前母が見たいと言った「はんぶんの花火」は、諏訪湖祭湖上花火大会ではなく、自宅団地から見える花火だったのだ
(印象に残ったところ)
泉の妻の香織が、手放しで出産を喜べず仕事を間際までして「失っていくことが大人になるということかもしれない」
昔、母と花火を見た時、息子に「あなたは忘れるわ みんないろいろ忘れていくのよ だけどそれでいいのよ」
父を知らず、母に捨てられた過去を持ちながら、「あんなに嬉しかったのにどうして忘れてしまったのだろう」
次々と打ち上がる半分の花火 泉と百合子が過ごした家で咲いた数百の花のように、美しかったというだけを記憶に残し、やがて消えていく
★朝食
白米 シラス 煮干し厚揚げ味噌汁 豆腐バー ほうれん草ごま和え ゆで卵 切り干し大根 バナナヨーグルトきな粉 ヤクルト
お読み頂きありがとうございます
素敵な一日をお過ごしください(^^)
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