読了(優しい音楽)瀬尾まいこ
★優しい音楽
著者は、「そしてバトンは渡された!」が有名です
冒頭三行が魅力的と言われ、書き出しの上手い作家さんの一人とのこと
さて、物語は
いろんな人間関係が転がっていて、誰かと繋がる機会がたびたびあります
さまざまな価値観を持つ登場人物
複雑ですが、何故か、難なく自然に読めしまいます
それは、柔らかい会話が、生き生きとしているからだと感じました
特徴としては
自分の味方になってほしい
弱いところを慰めてほしい
ギャップに弱い
生活の全てを明かさない
驚きの事実が明らかに
秘密の部分が読者を虜に
でしょうか
●優しい音楽
男女関係の不思議な恋愛進行形
混雑した駅で、タケルに近づく千波 それが二人の出会いとなり恋人同士に
ある日、渋る千波の両親に会いに
タケルは千波の亡き兄に似ていたことが、その理由だった
父親がギター、千波がピアノ、母親が歌、タケルは中古のフルートで、皆んなで演奏
千波は「タケル君は、兄と全然違う フルートだって吹ける」と
●タイムラグ
27歳深雪が、8歳佐菜(不倫相手の子)と一日を過ごす話
ヘラヘラしているけど、気の利く男、いい加減な不倫相手が不思議に、良い人に見えてきます(笑)
人間関係の不思議さ、倫理感の多様性? ちょっと?ながらも読んでしまいます
最後は佐菜が、深雪に別れを告げる時、時計をおくらせちゃえば、もっと一緒にいられると
●がらくた効果
同棲中のはな子・章太郎
ある日、はな子は、初老のホームレスの男性(佐々木)を連れてきます 佐々木は元教師
年末年始、奇妙な同居生活を送る三人 はな子は、好奇心旺盛、部屋にはがらくた?が一杯
日中、章太郎と佐々木は、いろいろ話し込みます
マンネリの同棲生活に、はな子は、章太郎に「佐々木効果」を感じると
箱根マラソンのたすきの繰り上げスタートを見て
前の人が到達しなくてもスタートのチャンスがあるし
自分のたすきじゃなくてもスタートしなくてはいけないと
無念な思いをしても、全てなくしても、先に向かわなくてはいけない と
章太郎は、「公園で生活するより佐々木さんが走るレースは違うような気がする
佐々木さんに似合うことをしてくださいと」 言います
後日、佐々木の出走を見届け、章太郎は、はな子のがらくたに、二人で少しずつ意味をつけていけたらいいなと思います
お読み頂きありがとうございます
素敵な一日をお過ごし下さい(^^)
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