読了(ぶぶ漬屋稲茶にございます) 今井絵美子
★ぶぶ漬屋稲茶にございます
余命宣告を受けた著者が、くじけることなく、前向きに生きていきたいと願いをこめた作品です
作品の中にも、乳がんで、余命幾ばくもないと宣告された女性の最後と心意気が、書かれています
勝海舟と父親の生き様を描いた「父子鷹」がありますが、、
母親に頭が上がらない夢之丞と、母の真沙女のやり取りは微笑ましく「母子鷹」、、
くすっと笑える箇所が沢山ありました
店名の「稲茶」は、広島市鉄砲町に実在し、その名前を拝借したそうです
さて
夫が賄を受けたという、いわれのない咎で西国の藩を追われ、親子三人で江戸に出て来て十四年
夫が亡くなってから十三年
夢之丞は、士官の道をあきらめ、道場の師範代、出入師で生計をたてています
出入師とは、人と人との間に立ち、双方の言い分を聞いて渡引する 仲裁役のような、その手数料が収入となります
真沙女は息子・夢之丞の仕官だけを頼みに、地道に生きてきたが
あるきっかけで、お袋の味のお惣菜とお茶漬けの店をはじめることに
夢之丞は、生き生きとしている母の姿を見て、陰ながら店をもりたてます
燕来る
ぶぶ漬屋稲茶にございます
海原に小舟漕ぐ
さやけし
の四編
いつもながら、登場人物達のきめ細やかな心情が描かれ、じーんときます
お読み頂きありがとうございます
素敵な一日をお過ごし下さい(^^)
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