読了(シェフ)ゴーティエ・バティステッラ
★シェフ
元ミシュラン覆面調査員による
グルメ小説
訳者の田中さんは、フランス料理店をしていらっしゃるそう
日本人のパティシエールも登場
キャリアの絶頂期にあった三ツ星シェフのポール・ベルナールが自殺
ポールの回想と、ポール以外の登場人物の動静が、交互に構成されていきます
ポールは、幼い日に料理上手の祖母が始めたレストランの体験が
祖母の腕(味)を認めた女性で、初めて星を取ったシェフも影響
祖母に連れられていったパリの、鴨料理で有名なあのトゥール・ダルジャンの体験
トゥール・ダルジャン
Tour d'Argent 銀の塔
歌舞伎座の近くにビーフシチュー銀之塔ひらいがありますね
(残ったところ)
●メディチ家の影響を受け、宮廷で開花したフランス・ガストロノミー(食事と文化の関係を考察すること)は
18世紀末のフランス革命で、市井に流出
●1900年に自動車産業発展のため、タイヤメーカーがレストランガイド配布開始
ミシュランガイドだ
●1926年に星が登場、星3段階評価に
●1933年、女性シェフのメール・ブラジェが星を獲得
ポール・ボキューズやベルナール・パコーを育てたことで知られる
●料理人たちは剣闘士、彼らによる「死にゆく者より敬礼を」は、「命をかける気がないなら、ピッツァ職人になれ」だ
●小さく狭い世界に、自我が強くて、大きな野望を抱く人たちが
慎み深さより、アピール力 誰かが転落すると、その友人は、自分の成功を確信する
●知的で、疑念に苛まれ、孤独だ
暴力的で、構造主義的で、ブラック労働、嫉妬と裏切り、セックスとドラッグが蔓延する世界
●環境問題、衛生管理、グルテン、甲殻アレルギーに気をつけないと、まじめさが料理を殺したとも(年寄の話)
●フランス政府の思惑で、星を一旦なくす処置も、、
フィクションですが、全て作者が見聞きしたもの
主人公のポールは、架空の人物
息子マティアスは、モデルがいて
ベルナールの息子のマチュー・パコーだそう
父親に対する挑戦的な態度、過激な発言、ビジネスセンスの高さ、名声へのこだわりが瓜二つとのこと
三つ星シェフの猟銃自殺というと
2003年のベルナール・ロワゾー
2016年のブノワ・ヴィオリエ
星を失う重圧は大きいという報道もありましたね
フランス美食業界の光と影
お読み頂きありがとうございます
素敵な一日をお過ごし下さい😊
このブログへのコメントは muragonにログインするか、
SNSアカウントを使用してください。