読了(まことの華姫)畠中恵
★まことの華姫
江戸時代、腹話術師の月草が、相方の姫様人形(華姫)と事件解決していきます
身の丈140cm程、愛想よく艶やかで毒舌な華姫は、追っかけからの貢物が絶えない
かつて、高僧が掘った真実を告げる井戸から、あがったという玉を
その両目に持ち、事の真相を的中させるため「まことの華姫」と呼ばれる
両国の盛り場を仕切る地回りの山越親分や、その娘お夏も面白く
華姫人形が、自分の意志で話しているように感じられます
腹話術は、古代の聖職者や呪術師が、「交霊占い」で使っていたとか
18世紀には、観客を楽しませる娯楽として、人形を相方として掛け合いするスタイルが確立したとのこと
●まことの華姫
お夏には、おそのという姉がいたが、神田川に落ちて亡くなった
当初自殺で、原因は山越の親分(父)と考えられたが、、
月草と華姫の推理で、鮮やかに覆される
●十人いた
古着屋の商いが盛んな町を縄張りにする柳原の親分
火事で逃げる最中、ひとつとふたつの我が子達を見失う
それから7年、自分がその子だという十人が集まったが
月草と華姫が、子供達を観察・質問していく
●西国からの客
複雑な人間関係
西国の若旦那・銀次郎は、婿に入っていたが
実は跡取りの長男がいて、江戸に探しに
月草と華姫は「会えるし、会えないともいえる」と
その理由とは
●夢買い
無責任な人達の事件の推理が、当事者を鞭打つという
現代におけるネットの悪影響を感じさせる作品
●昔から来た死
腹話術の月草 過去のつらい出来事に触れる
華姫の語る「まこと」が、論理的
見落とされた手がかりや、証言をもとに推理
そして、真実が必ずしも、関係者を幸せにするとは限らないと
都合がいい「まこと」なんてないよと思いますが
ファンタジーでありながら、人間くさい結末ばかりでした
あと、いっこく堂を思い出しました〜
お読み頂きありがとうございます
素敵な一日をお過ごし下さい🎅
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