goodday20221010のブログ

読書日記、たまに暮しを綴ります

ことりマルシェ 読了(戦神の裔)矢野隆

★シマエナガのぬいぐるみ

(左下)


丸善、11月企画のひとつ

ことりマルシェ





★戦神の裔すえ


義経を、神・戦の鬼として描いた作品 



生まれた時から、平氏に家族と自らの自由を奪われた義経「平家にあらずんば人にあらず」

平氏追討が、悲願



その悲願達成後、頼朝の命により、平泉・藤原氏との戦いまでが書かれています



弁慶の冷静なものの見方や、生き様の方が、印象に残りました☺



義経の郎党も、正統な武士ではなく、元僧や蝦夷、猟師、下人などですが



兵を持たない己(義経)のふがいなさも 



でも、郎党達の心の声は、ひょうきんなので、重くありません




(残ったところ)

●生きるも死ぬも、同じことと思っていた弁慶は、義経に生きる意味を与えてもらったと


居所を得たと、最後は、数刻の激闘、立ったまま果てた



●無断任官、法皇からの寵愛、勝手に平氏追討の命を法皇から受けての出陣、鎌倉をないがしろにする御家人は、いない だが、義経はそのように見られた



●義経は、尋常な勝負は、興味なく、勝てればいいのだ

獲物を獲る獣は、狡猾でなければ



●頼朝の弟とはいえ、義経は、鎌倉の御家人、鎌倉に筋を通すのも理解はしているが、、



●ここぞの時、義経の決断はすさまじい 

・宇治川を渡り、御家人を無視して義仲を討つ 

・福原(平氏)では、崖を駆け下りて奇襲 

・壇ノ浦では、潮目の変化による戦いに勝つ



●母は違えど兄弟、形は違えど、平氏追討の宿願は、源氏の男達の血


義経のように、平氏憎しの一念だけでなく、武人でない頼朝の冷徹な見識も、弁慶は痛感



●義経に御家人の嫉妬

関東の侍は、味方ではない 


頼朝の弟、自分達を飛び越え、上に立たれるという焦り 


いびつな想いが、御家人達を支配



●大和の者は、蝦夷の逞しさを恐れていながら、蔑む 


蛮族などと罵るのだ 大和人(倭人)は蝦夷人より、数が何倍も多く、最後は数の力に押し潰された




鎌倉・御家人達の心理戦、現代のよう


今日は千秋楽、明日からさみしいなぁ



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