goodday20221010のブログ

読書日記、たまに暮しを綴ります

七五三和菓子 読了(煩悩)山下紘加

★七五三和菓子


散歩途中


地元和菓子店に立ち寄り


ぽっくりが、かわいい





★煩悩



芥川賞候補にもなった作者 

1994年生



友達でも恋人でもないけれど、私たちは、ほとんど一つだった 



中学生の頃から、ずっとふたりでひとつだった安奈と涼子



安奈が、恋をしていると知った涼子は、身を呈して、それを阻もうとします  



一人目の彼氏の時は

安奈が、彼氏の浮気相手に切りつけようとしていた時、涼子が身代わりになり怪我を負います



二人目の彼氏の時は、巧妙に、涼子が、安奈から彼氏を奪います 



そして、しばらく安奈と連絡がとれなかったけれど



ある日、安奈から、ラインが来て、涼子はこれ以上の充足はないと感じます



そして、涼子が、安奈に返信するところで終わります



生々しく、肉々しく、情念のうねり、気持ちの悪さが、書かれているのに



違和感なく読めるのは、文章がうまいからかと



作者は

子供のころ、感情をうまく言語化できずに、モヤモヤを心にためてしまっていたと



それが、小説に反映されている



子どもの頃に感じた「嫌だな」という感情は、大人になってから「あのとき嫌だったな」と思い出す



時差がある



人間の根源的な悲しみ等の、純文学の場合は、白黒はっきりつけなくても良い書き方ができると、作者は言っています




エンタメは、オチがないと、落ち着かないが



純文学は、オチがなくても、落ち着く


なるほど~




お読み頂きありがとうございます

素敵な一日をお過ごし下さい😊