goodday20221010のブログ

読書日記、たまに暮しを綴ります

秋祭り山車 読了(彼女が天使でなくなる日)寺地はるな

★散歩途中、秋祭り山車をパチリ


週末は、晴☀予報 


屋台も出て、にぎやかになりそう





★彼女が天使でなくなる日


人口三百人ほどの星母島 


希みがかなうという「母子岩」がある


そこで「モライゴ」として育てられた千尋は、一年前に戻ってきて、託児所を併設した民宿を営んでいる 


育ての親の政子さんが、かっこいいです



●育児にストレスを募らせる母と子


全てを、ちゃんとしなきゃと、がんばるたびにさびしくなる 


本当は、夫といろいろ共有したかったと 


忙しさを理由に、伝えずに済ませたことが、沢山ある 



●親友に彼氏を奪われても、親友を装いその不幸を望む女



その気持ちを、チーズのように熟成させてしまった女に



千尋は「許せなくていいと思います それを伝えるべきは、そのクソ男と彼女では」



「多くの人は、友だちを良いものと思いすぎ 信頼なんて、簡単にしてはいけない」と



●娘は、考える限りの最高の、曇りなき人生を歩んでおり、その道筋を整えたのは、自分(母親)だと主張したい母



母は、少しさからった娘に、わざと娘を困らせ、「お灸をすえてやるんです」と



千尋は、娘に「天使のままでいいんですか?」と



●政子さんの、孫のまつりが、 大学に行かないで、高校卒業後、子の陽太と暮らすという 



診療所のシロウさんから、「手を離すのも愛情だよ」と



●千尋の父親と関係し、千尋を取材したいと近づく自称ライターの女・三崎 


若くはないが、エネルギーに満ちた女


他人に分け与えるのでなく、自分が奪って元気になっていくタイプ (こういう人いるなぁ)



気さくなふるまいの裏に、ほの暗い欲望が透けて見える〜



千尋と三崎のバトルがすごい


「親になってみないとわからないという言葉、嫌いです」


その経験があるという理由に、一段高いステージにたったように、他人を見下ろす行為は、我慢がならなかった



「みんな」とか「ふつう」は、わたしには関係ないです 


それを守る側が三崎なら、千尋はそれを壊していく側に立つ


あちら側とこちら側を隔てる壁に穴をあけ、風通しする その風で呼吸が楽になる



父は、三崎に冷めていて、三崎も敏感に感じている 



離れていこうとするものに、人はよりしがみつくものだから



最後は、三崎から、酒で勝負をつけようと



その時、政子さんが、三崎の顔に、酒を口にふくみ噴射! 



ストレートに口にする千尋 ニヒルに見えて実は暖かい人でした〜




お読み頂きありがとうございます

素敵な一日をお過ごし下さい(^^)