goodday20221010のブログ

読書日記、たまに暮しを綴ります

読了(魔利のひとりごと)森茉梨 絵・佐野洋子

★魔利のひとりごと


昭和39年1〜12月に連載されたエッセイが、2011年文庫本に



茉梨でなく、魔利なんですね



軍医・文豪であった森鴎外の長女



少女時代に、極上のものに囲まれて育った作者



大人になって二度の離婚後、苦労(貧乏)も多かったのでしょう



でも子供時代の価値感・好みは、大人になっても変わらないものだと



自分にも周りにも、辛口 



どうにも譲れないことは、生活にあまり役には立たなく、また世間常識がない自分を、ポンコツと



「100万回生きたねこ」の佐野洋子さん、挿絵が挑戦的



(残ったところ)

●「失った宝石」

宝石好きな茉梨さんだけど、おっちょこちょいなのか、無くしたり、あげたり、とられたり、、



●「沐浴」

鴎外は、ドイツ式の水で身体を拭くだけ


母娘は、湯屋に  


茉梨さんは、ある年代まで、葬儀に出向く前に、髪を洗うを常としたそう



●「石鹸(シャボン)」の思い出

この中で、常用しているという、丸善の「ベエラム」という、実用香水の香りも、興味深く、、



●「パリのキャフェ」

日本は、戦前はカッフェー、戦後はキャバレー 

作家は、キャバレーでなく、バァに


パリは、日本の喫茶店と娼家が、一緒になったもの 


喫茶店はコーヒー、タルト、パイ


コッペパンに、ハムピクルスはさみ、辛子をぬって食べる



●「パリのマギャザン

(デパート)」

女性売り子の、優雅さと利巧さに、驚く



●「巴里の夏」

バカンスで人がいなくなって、街はのんびり


17歳7ヵ月の茉梨さん、映画見たり遊んだり、巴里の阿兄(あにい)に色眼を使ってみたいと、思ったり、、



●「奥さん(専業主婦)とお内儀さん(商家の奥さん)」

それぞれの姿を描く 


お内儀さんの啖呵は、志を宿しているなぁ



●「流行と私」

流行りに対する批評が、小気味良い 

流行りに流されるのは、野暮だと



●「時刻の翼」

今は飛び去り、過去になるわびしさ


人生は一場の夢のようなものと


楽天的な、茉梨さんの中に、珍しく秘めた思考が




素敵なものを、見つけるアンテナ

今も昔も、変わらないはず、それが今も読まれている〜



お読み頂きありがとうございます

素敵な一日をお過ごし下さい😊