読了(魔利のひとりごと)森茉梨 絵・佐野洋子
★魔利のひとりごと
昭和39年1〜12月に連載されたエッセイが、2011年文庫本に
茉梨でなく、魔利なんですね
軍医・文豪であった森鴎外の長女
少女時代に、極上のものに囲まれて育った作者
大人になって二度の離婚後、苦労(貧乏)も多かったのでしょう
でも子供時代の価値感・好みは、大人になっても変わらないものだと
自分にも周りにも、辛口
どうにも譲れないことは、生活にあまり役には立たなく、また世間常識がない自分を、ポンコツと
「100万回生きたねこ」の佐野洋子さん、挿絵が挑戦的
(残ったところ)
●「失った宝石」
宝石好きな茉梨さんだけど、おっちょこちょいなのか、無くしたり、あげたり、とられたり、、
●「沐浴」
鴎外は、ドイツ式の水で身体を拭くだけ
母娘は、湯屋に
茉梨さんは、ある年代まで、葬儀に出向く前に、髪を洗うを常としたそう
●「石鹸(シャボン)」の思い出
この中で、常用しているという、丸善の「ベエラム」という、実用香水の香りも、興味深く、、
●「パリのキャフェ」
日本は、戦前はカッフェー、戦後はキャバレー
作家は、キャバレーでなく、バァに
パリは、日本の喫茶店と娼家が、一緒になったもの
喫茶店はコーヒー、タルト、パイ
コッペパンに、ハムピクルスはさみ、辛子をぬって食べる
●「パリのマギャザン
(デパート)」
女性売り子の、優雅さと利巧さに、驚く
●「巴里の夏」
バカンスで人がいなくなって、街はのんびり
17歳7ヵ月の茉梨さん、映画見たり遊んだり、巴里の阿兄(あにい)に色眼を使ってみたいと、思ったり、、
●「奥さん(専業主婦)とお内儀さん(商家の奥さん)」
それぞれの姿を描く
お内儀さんの啖呵は、志を宿しているなぁ
●「流行と私」
流行りに対する批評が、小気味良い
流行りに流されるのは、野暮だと
●「時刻の翼」
今は飛び去り、過去になるわびしさ
人生は一場の夢のようなものと
楽天的な、茉梨さんの中に、珍しく秘めた思考が
素敵なものを、見つけるアンテナ
今も昔も、変わらないはず、それが今も読まれている〜
お読み頂きありがとうございます
素敵な一日をお過ごし下さい😊
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