読了(九月と七月の姉妹)デイジー・ジョンソン
★九月と七月の姉妹
英国の作家デイジー・ジョンソン
ニューヨーク・タイムズ紙の「2020年の百冊」にも選出されています
十ヶ月違いで生まれた姉妹、セプテンバーとジュライ
我の強い姉は、妹を支配し、内気な妹は、それを受け入れ、二人は他者を必要としないほど、強く結びついています
癒やしではないけど、家庭内の支配・被支配のテーマは複雑ですが、考えさせられる一冊
学校で起きた事件で、セプテンバーは亡くなってしまいます
これをきっかけに、母のシーラはジュライと、オックスフォードから、ノース・ヨーク・ムーアズの海岸にぽつんと立つ古い家(セルトハウス)に引越します
以前住んでいたセルトハウス
夫も若くして事故死し、セプテンバーも亡くしたシーラは、セルトハウスの方が、まだましだと判断したからだが、、
ジュライは、セプテンバーが生きて自分に関わっているような体験をしてしまいます
白昼夢でしょうか
ホラーチックのような
でも読んでいくうちに、家庭内における脅威 家族の支配と被支配の関係 が
父母から姉妹へ続く連鎖を、支配される側から、ジュライとシーラが一人称で語られています
不安と緊張の臨場感、読者には、魅力的なのかもです
・セプテンバーがやったこと
血を使って約束させた
私の誕生日を自分の誕生日と同じにした
母さんにひどい態度をとった
私に香水を万引きさせた
私を転ばせた
私の眉を片方競り落とした などなど
・セプテンバーがやったよいこと
私を愛してくれた
私の面倒を見てくれた などなど
本当に存在していたのは、セプテンバーだけで、私は付属品 セプテンバーが私の中で身じろぎし始めている と
作品では、「セプテンバーが」の書き出しがこれでもかと出てきます
原文通りなのでしょうが、日本語だと少しお腹いっぱいになりました
お読み頂きありがとうございます
素敵な一日をお過ごし下さい😊
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