goodday20221010のブログ

読書日記、たまに暮しを綴ります

読了(思い出すこと)ジュンパ・ラヒリ 中嶋浩郎訳

★思い出すこと


ラヒリは、ロンドン生まれ、両親ともベンガル人 2歳で渡米



O・ヘンリー賞やピュリツァー賞などなど受賞



その後、家族とともに、ローマに移住、イタリア語で、創作開始



この作品も、イタリア語で、2021年に発表され、ラヒリは、一人三役を演じています



●一人目、ネリーナ

ローマのアパートで、ラヒリは、書斎の引き出しに、前の住人(ネリーナ)が残したノートを見つける


ラヒリは、その発見者という設定



●二人目、マッジュ博士

詩を読んで、興味を持ったラヒリは、友人のマッジュ博士に、イタリア語の監修を依頼します



ラヒリの母国語が、イタリア語でないため



●三人目、ラヒリ本人



この手法は、昔から使われたもので、小説に真実味や、他人の視点で見る、テクニックらしいです



内容は、日常生活のできごと、家族や旅や暮らした場所、個人的な感情



ネリーナの素性は、ラヒリと類似点が多く、自伝的な要素も



アメリカへ、移り住んだインド系移民、それと故郷たるアメリカとの間で、乗り越えなければならない いろいろ



ベンガル語と、英語の中で、ラヒリは、イタリア語を得ることで、人生の幅を広げようと



「言語」通して、自己確立に挑戦



「言語」によって、あらゆることが、成り立つと同時に、多くの「言葉」を知っていることが、豊かさにつながる



あえて、不自由な、言語世界に身を置くこと



そして、不完全で不可能な、世界に暮らすこと



 「もし、すべてが可能だったら、人生に、何の意味や、楽しさがあるだろうか?」



 「不完全さは、構想、想像、創造性に、手がかりを与えてくれる 刺激してくれる 



不完全であると、感じれば感じるほど、私は生きていると、実感する」 



人生が、ままならないもの、ならざるをえないこと、、を引き受け



でも、人生は、生きていくに値するものだ と



イタリア語訳者・中嶋浩郎ですが、、



ベンガル系アメリカ人が、イタリア語という外国語で書いたものを、母語である日本語で読むのか〜



お読み頂きありがとうございます

素敵な一日をお過ごし下さい(^^)