読了(思い出すこと)ジュンパ・ラヒリ 中嶋浩郎訳
★思い出すこと
ラヒリは、ロンドン生まれ、両親ともベンガル人 2歳で渡米
O・ヘンリー賞やピュリツァー賞などなど受賞
その後、家族とともに、ローマに移住、イタリア語で、創作開始
この作品も、イタリア語で、2021年に発表され、ラヒリは、一人三役を演じています
●一人目、ネリーナ
ローマのアパートで、ラヒリは、書斎の引き出しに、前の住人(ネリーナ)が残したノートを見つける
ラヒリは、その発見者という設定
●二人目、マッジュ博士
詩を読んで、興味を持ったラヒリは、友人のマッジュ博士に、イタリア語の監修を依頼します
ラヒリの母国語が、イタリア語でないため
●三人目、ラヒリ本人
この手法は、昔から使われたもので、小説に真実味や、他人の視点で見る、テクニックらしいです
内容は、日常生活のできごと、家族や旅や暮らした場所、個人的な感情
ネリーナの素性は、ラヒリと類似点が多く、自伝的な要素も
アメリカへ、移り住んだインド系移民、それと故郷たるアメリカとの間で、乗り越えなければならない いろいろ
ベンガル語と、英語の中で、ラヒリは、イタリア語を得ることで、人生の幅を広げようと
「言語」通して、自己確立に挑戦
「言語」によって、あらゆることが、成り立つと同時に、多くの「言葉」を知っていることが、豊かさにつながる
あえて、不自由な、言語世界に身を置くこと
そして、不完全で不可能な、世界に暮らすこと
「もし、すべてが可能だったら、人生に、何の意味や、楽しさがあるだろうか?」
「不完全さは、構想、想像、創造性に、手がかりを与えてくれる 刺激してくれる
不完全であると、感じれば感じるほど、私は生きていると、実感する」
人生が、ままならないもの、ならざるをえないこと、、を引き受け
でも、人生は、生きていくに値するものだ と
イタリア語訳者・中嶋浩郎ですが、、
ベンガル系アメリカ人が、イタリア語という外国語で書いたものを、母語である日本語で読むのか〜
お読み頂きありがとうございます
素敵な一日をお過ごし下さい(^^)
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