goodday20221010のブログ

読書日記、たまに暮しを綴ります

読了(もしも利休があなたを招いたら)千宗屋

★もしも利休があなたを招いたら


表・裏・武者小路の三千家の礎となった利休さん



作者は武者小路千家の十五代目


お茶は、人間関係やコミニケーションについて、日常に応用できると



雑誌やテレビでよく見た天遊卓は


現代生活で、茶の場を作ることができる設え


イサム・ノグチの家具を手掛けた香川の桜製作所に依頼



テーブルと椅子のメリットを活かしながら、お茶を楽しむことができるもの




残ったところ

🍀床の間に飾るものは、頭を下げるものを飾るので、自分の書いた掛け軸をかけるのは、客に自分を敬えと言っていること



🍀お茶のタブーは宗教・財産・家のゴタゴタ・政治・悪口


しかし、タブーを犯してもする価値の話題、意味のある間柄、ある種の共犯意識が、茶室というバーチャル空間で人を結びつける



🍀茶事は一期一会というが、井伊直弼が著した文書で、広く知られた



🍀茶事で、一汁二菜の懐石は稀で、間人の蟹(幻の蟹、一級品)など高級感のあるものは、どうなのかと



🍀大徳寺の立花老師は「侘びというのは、自然の犠牲がなければ、人間は生きていけないので、お詫びの意味」茶の湯含め懐石は、それを意識する場



🍀信長が商人である宗及を茶会に招いた時、自ら料理を運び、信長の息子に酌をさせた



身分制度の時代、宗及は感動・大感激


それが茶室で、信長のセンスは天才的 


茶室を利用して人間関係を優位に持っていく上級テクニック



🍀利休が、秀吉を朝顔の茶会に招いたとき、庭に咲く沢山の朝顔を、夜明け前に一輪だけ残し、摘み取った 


秀吉は、庭に朝顔がないことに怒りながら、茶室の躙口を開けて入ろうとした瞬間、床の間に大輪の朝顔をみた 



あまりの美しさに秀吉は言葉を失い、見惚れた



秀吉は、平然とやってのける利休の仕掛けに、得体の知れなさや危うさを感じると 



利休に魅かれながらもそういうジレンマを抱いていたのでは



🍀日本人は、自分の茶碗や箸など個人専用の食器を使うが、濃茶の回し飲みは、キリスト教の聖体拝領からきているのではないかの説がある



🍀世界にお茶を紹介、NYは質問沢山、フランスは個人的にぼそっと聞いてくる ドイツはデザインなどものづくりを聞いてくる



🍀利休は、堺の商人、納屋衆(倉庫業)を営んでいた


堺の南宗寺は、京都の臨済宗大徳寺の直轄寺院 



一休のモデル・大徳寺の一休宗純の弟子・珠光は、禅とお茶は本来同じものと



珠光→武野紹鴎→利休→少庵→宗旦



利休は、秀吉の命で自刃、一度、千家は断絶



利休と血の繋がりのない少庵、血の繋がりある道庵 



千家再興は徳川時代、少庵が京都に戻り再興 



🍀少庵は、利休の娘と結婚し、息子・宗旦が生まれる


宗旦の息子四人は

上二人先妻の子 

下二人は後妻の子 



●長男は家を出て



●二男は※塗師からお茶の世界に

武者小路千家の初代・官休庵

※塗師は、千家十職と呼ばれる茶道具の中村宗哲家



●三男が家を継ぎ、表千家の不審庵


●四男が裏屋敷を相続、裏千家の今日庵



🍀三家は、千の苗字を増やさない取り決め


普通は千が増えると繁栄するという考えだが、逆に三家のみブランド化をはかり、未来に続く縮小路線が選ばれた



🍀利休さんは、道具偏重がおかしいと、楽茶碗が生まれた 


楽茶碗は、手になじみ、熱伝導が低いため、包んだ手のひらがほんのり温まる感じ 


茶碗以外は竹の花入れ、花の美しさに目を向ける



🍀現代に合わせ変化すると共に、長い歴史で、守られてきたものは例えるなら圧縮ファイルのようなもの 


何が書き込まれているかわからないので、自分が解凍ソフトになり、世の中に意味のあるものとして伝えることが使命で〆


🍎 🍊 🍌 🍇 🍉 🍑 🍓


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読了(出世する武士、しない武士)大石学

★出世する武士、しない武士


江戸の出世をめぐる物語


沢山の人間模様がある中、伊藤博文をわらしべ長者、強運と世渡り上手と評しています


🍀伊藤博文 

松陰に才能をみいだされていた


小五郎らと尊皇攘夷運動の先兵


幕末、下級武士から出世した人は現状維持を考える必要なく、ゼロベースで新しい発想できた


博文は公金横領(後から藩説得)して密航の費用にした


商船に乗り込み、渡航目的を「海軍ネイビーを学ぶこと」を間違えて、「航海術ナビゲーション」と言ってしまい、イギリスまでの半年間、学生でなく水夫と扱われて悲惨な目にあった



下関戦争での和睦交渉で、博文の英語力で、晋作の機転もあり、戦争責任を幕府に転嫁することに成功、莫大な賠償金を回避



海外兵と武士の事件の交渉役に、原因は言葉が通じなくお互いの習慣を理解していないもの



日本は切腹処分で世界にハラキリを印象づける→博文は文明国同士のつきあいや国の信用を考える



兵庫県知事→日米修好通商条約の条約改正の岩倉使節団で渡米、交渉



内閣制度の導入で、三条実美でなく、博文が総理大臣に


強運と努力と度胸で、農民から総理大臣に




🍀小栗上野介忠順

博文が勝ち組なら、負け組


幕府最後の改革者でありながら、慶喜に嫌われ、最後は新政府に捕われ斬首



🍀井伊直弼

評価が分かれる


32歳まで部屋住みで貧しい生活


直弼が大老になった時、「日米修好通商条約を拒否して列強と戦う」か、「条約を受け入れ攘夷派との内乱を戦う」の二者択一だった


列強と戦っていたら、清のような植民地になっていたかも



🍀上杉鷹山

ケネディ大統領に尊敬する人といわれたが、逆らう重臣たちを一掃した



🍀柳生十兵衛

江戸時代に活躍した史実がないのに、創作が独り歩き、なぜか好かれた



🍀松平信綱(松平伊豆守、家光のころ)

知恵伊豆と呼ばれる

仕事はできるのに、嫌われる(コミニケーション能力が?)



🍀遠山金四郎

上司に嫌われ、閑職に 弱き味方



🍀大久保彦左衛門

太平の世の中になり、リストラ待ち期間に書いた愚痴本がベストセラー



🍀榎本武揚

幕府で失脚、新政府で出世



🍀伊能忠敬

50代半からセカンドキャリア

日本地図があまりにも精密なため、幕府は秘蔵 この地図をシーボルトが持ちだそうとする



🍀佐久間象山

時代を先取りしすぎ、危険思想扱いされた



🍀久坂玄瑞

長州藩の過激派リーダー 

松陰の妹を「顔が好みでない」と一度振る



🍀長谷川平蔵

下に好かれ、上に嫌われ、あまり出世できなかった



🍀田沼意次

石高95倍の出世、賄賂で有名

米以外の収入に目をつけるアイデアマン

財政改革(株仲間など)

開明的で新しいもの好き



🍀大岡越前

実直なオペレーションが目にとまり、奉行は普通60歳だが、最年少42歳で抜擢された



🍀柳沢吉保

将軍に代わり意思決定 


綱吉に気に入られただけに「虎の威を借る狐」といわれたが、最近は、公平で誰からも好かれる人物と評される



🍎 🍊 🍌 🍇 🍉 🍑 🍓


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読了(異世界居酒屋のぶ)蝉川夏哉

★異世界居酒屋のぶ 三杯目


グルメファンタジーシリーズ

17まであります


漫画的ですが、料理を楽しみながら、人間の基本的なことを題材にしてます



♣流れ♣


料亭「ゆきつな」の娘と元板前は、裏口を通じて現代と王国アイテーリアを行き来している


二人はアイテーリアで居酒屋を営み、周りとつながっている


看板娘しのぶ、大将信之以外は、王国アイテーリアの人物


アイテーリアの元衛兵ハンスは、見習い料理人


元女傭兵のリオンティーヌは、店員



🍀居酒屋に、貴族、職人、徴税請負人、聖職者、役者、商人が訪れる



🍀料理と酒が、カタカナ表記

トリアエズナマ

クシカツ

コダテナベ などなど



🍀世襲を嫌い、独身希望なアイテーリアの皇帝は、東王国(オイリア)セレスとお見合いすることに乗り気でなかった 



しかしある日一目惚れした相手は※セレスだった めでたしになるまで


※セレスは、一流の外交官として知られる王女摂政官だった 謀略に関して言えば、腕は一流



🍀料理見習いのハンスは、父と折り合いが悪い 兄は父の弟子だ 三人が元に戻るまで


大将はハンスにノレンワケを考えている 


居酒屋ノブの裏口が異世界につながっている限り、醤油も食材も分けられるが


いつまでも異世界の食材に頼り切っていては、何かあっても裏口が使えなくなってしまえば、何もできなくなる



🍀ハンスは、職人が競うべき相手が、自分自身だということを直感的に知っている 


負けん気の強さは人に負けたくないでなく、負けている自分を不甲斐ないと思うからだ



🍀大将は、ハンス父に「ハンスは、努力する才能がある」と


父は、努力する才能なら兄も持っている


父は、大将の言葉で、兄をしばっていたことに気がつく



🍀聖職者エドウィンは、居酒屋は命の洗濯


一日三食、粗食で回数を無駄にするよりも、機を捉えて美味いものを食べてから、神への土産話を増やしておくのも聖職者として功徳ではないかと



エドウィンは、無駄に長く生きてきたと自負する 


これまでに何人もそうやって潰れていく若者の姿を見たから、少しだけお節介を焼いてみようという気持ちになった



♦その他♦

ソースをつけ足りないなら、キャベツをサジに見立て、ソースをすくう 何事も抜け道がある



ミズタキの豆腐、柔らかくて主張せず、それでいてしっかりした存在感がある 兄にどこか似ているところがあるのだろう



お品書き(10頁〜20頁)15品

スキマ時間でサクサク読み可能、だから人気?



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