goodday20221010のブログ

読書日記、たまに暮しを綴ります

読了(東京藝大 仏さま研究室)樹原アンミツ

60代からのさじ加減ブログ

★東京藝大

仏さま研究室


自分達のセンスで創造するのでなく、先人達の作品を模倣し、修復する若者達の話



舞台は東京藝大の通称「仏さま研究室」



同研究室の修士二年を迎える四人の若者達は、模刻が当時どのように制作されたか調査・研究、当時の古典技法を用いて再現する



●まひるの場合

模刻する対象があるお寺探しの奮闘の話

地方の美大から院にきたという劣等感を持ちながら、はた目に気づかせない



●シゲの場合

材木を調達する様子の話

木を使った仏像にもいろいろな工法が説明されている

芸術家志向の父親との確執あり



●あいりの場合

不動明王が思ったように彫れない苦悩の話

模刻の途中経過を発表する講評会の様子も、教授の言葉に影響受ける

進みたい道がわからないという焦りがある



●そうすけの場合

仕上げ近くまで作った仏像が対象に似ていないと悩み、作業が中断

才能がないと悩む残酷な現実が、、



随時挟まれる仏像の歴史、時代ごとのスポンサー、技術、工法、仏師の変遷の話も



運慶は、器用で、武士や貴族の好みに合わせ仏像を作る



遥か昔から人々が、仏像に託した「祈り」、平安貴族の栄華、鎌倉武士の戦い、江戸庶民の暮らし等、仏像を大切に守り続けた思いが現代に受け継がれる



四人の悩みは、芸術家特有のものでなく、多くの人々が味わう普遍的な悩みだ



読者も共感するはず 感情移入しながら、あがきながら、追体験するのでは



ところどころに笑いあり、サクサク読める作品でした



お読み頂きありがとうございます

素敵な一日をお過ごしください