読了(東京藝大 仏さま研究室)樹原アンミツ
★東京藝大
仏さま研究室

自分達のセンスで創造するのでなく、先人達の作品を模倣し、修復する若者達の話
舞台は東京藝大の通称「仏さま研究室」
同研究室の修士二年を迎える四人の若者達は、模刻が当時どのように制作されたか調査・研究、当時の古典技法を用いて再現する
●まひるの場合
模刻する対象があるお寺探しの奮闘の話
地方の美大から院にきたという劣等感を持ちながら、はた目に気づかせない
●シゲの場合
材木を調達する様子の話
木を使った仏像にもいろいろな工法が説明されている
芸術家志向の父親との確執あり
●あいりの場合
不動明王が思ったように彫れない苦悩の話
模刻の途中経過を発表する講評会の様子も、教授の言葉に影響受ける
進みたい道がわからないという焦りがある
●そうすけの場合
仕上げ近くまで作った仏像が対象に似ていないと悩み、作業が中断
才能がないと悩む残酷な現実が、、
随時挟まれる仏像の歴史、時代ごとのスポンサー、技術、工法、仏師の変遷の話も
運慶は、器用で、武士や貴族の好みに合わせ仏像を作る
遥か昔から人々が、仏像に託した「祈り」、平安貴族の栄華、鎌倉武士の戦い、江戸庶民の暮らし等、仏像を大切に守り続けた思いが現代に受け継がれる
四人の悩みは、芸術家特有のものでなく、多くの人々が味わう普遍的な悩みだ
読者も共感するはず 感情移入しながら、あがきながら、追体験するのでは
ところどころに笑いあり、サクサク読める作品でした
お読み頂きありがとうございます
素敵な一日をお過ごしください
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