goodday20221010のブログ

読書日記、たまに暮しを綴ります

読了(葉桜の季節に君を想うということ)歌野晶午

★葉桜の季節に君を想うということ



2007年第1刷〜2023 年第57刷

ミステリー賞を沢山取った作品



タイトルの葉桜〜は、桜を人生に見立て、桜(若い頃)が散った後、葉桜(定年後等)が楽しめるから、、



作者は、林語堂の言葉で締めくっています



→人生の黄金時代は老いて行く将来にあり、過ぎ去った若年無知の時代にあるにあらず



物語は

20代探偵修行をしていた俺



清濁の区別なく、世界を見てやろうとぎらついていた 後先考えず任侠の世界を見ることに 



淡い気持ちが芽生えた江崎京が死ぬ 人の心を読めず自己嫌悪に



その後、白金台の自宅に戻りサラリーマンになり高卒だがかなりの地位までに 



やがて定年を迎え、残りの人生は20代の俺を思い出し、探偵に戻る



20代と70代のエピソードが交互に出てきます でも俺が70代とわかるのはなんとラスト



実は、登場人物のほとんどが高齢者



詐欺グループや保険金殺人や覚醒剤にまつわるヤクザの抗争などなど



ハードボイルドやちょっぴり風俗など盛りだくさん



エピソードに飽きずサクサク読めました



俺が命を助けた「さくら」はいくつもの偽名を使い、実は詐欺グループの一味、、



若い女の子とおばあちゃんだと思ってたが、実は同一人物とか、思い込みや先入観を上手く利用した構成になってます



色んな人物の視点が、最後にうまく繋がる仕掛けになってます



お読み頂きありがとうございます😊

素敵な一日をお過ごし下さい(^^)